
実際、我が家もこの回遊動線を取り入れました。結果として「よかった!」と思う面もあれば、「あれ、これって必要だった?」と思う点も…。
今回は、私の体験談も交えて、回遊動線のメリットとデメリットをリアルにお伝えします。
目次
回遊動線のメリット
✅ 家事効率が上がる!
洗濯動線、料理中の移動、子どもが準備する時間など、日常のちょっとした行き来がスムーズになります。
私の場合、キッチンから直接洗面室にアクセスできるのが便利で、洗濯物を干しに行くのがすごくラクになりました。
✅ 室内が広く感じる
意外と嬉しいのがこのポイント。
「ぐるっとつながっている空間」って、実際の面積以上に広がり感があります。
扉を開けておけば風通しもいいし、子どもたちがリビングから玄関に走って回る姿を見て、なんだか微笑ましく感じる瞬間も。
✅ 行き止まりがなく移動がストレスフリー
掃除機をかけるときや、来客時の動線もスムーズ。
一筆書きのようにどこにでも行けるから、無駄な「戻り」がなくて快適です。
でも、実は…?回遊動線のデメリット
❌ 居住スペースが減る
これは設計時にちょっと悩んだところ。
回遊できるように通路や出入り口を増やすと、部屋の広さがその分削られてしまうんですよね。
例えば、リビングと洗面室の間にもう1つドアを設けたことで、収納スペースを1つ諦めることになりました…。
ちょっとしたことですが、「あれも入れたかったのに!」という後悔にもつながります。
❌ 建築コストが上がる
扉が増える=建具が増える、壁も減る=耐震計算にも影響あり。
回遊動線を実現するためには、施工の手間がかかりコストも上がることが多いんです。
「家事ラクのためなら!」と勢いで決めかけましたが、最終的には建築士さんと相談して取捨選択しました。
予算に限りがあるなら、すべてに回遊を取り入れるのではなく、要所に絞るのが賢明かもしれません。
❌ 落ち着かない間取りになることも
回遊動線って聞こえは良いですが、出入り口が多すぎると「落ち着かない部屋」になってしまうことも。
我が家も寝室に2つ出入り口をつけたのですが、正直「ここ、そんなに通らないな…」という結果に。
なんだか視線が抜けすぎて、プライベート感が薄れるんですよね。
個人的には、「くつろぎたい部屋」には出入り口1つでも良かったかも…と思っています。
❌ 使わない動線が出てくる
これ、注文住宅あるあるかもしれませんが、住んでみないと分からないことって結構あります。
せっかくつけた回遊ドア、半年経っても一度も通ってない…。なんていう事態も。
計画段階では「絶対使う!」と思っていたのに、実際には家族みんなが1か所しか通らない動線になってしまうというのは、少なくないようです。
まとめ:便利だけど「必要な場所」にだけ取り入れるのが正解かも
私自身、回遊動線を採用したこと自体には後悔していません。
でも「全部屋につけなくてよかったな」と心底思っています。
家事効率が上がる場所、家族の動線が集中しやすい場所にだけ取り入れて、
「ここは落ち着ける場所」としてシンプルな動線の部屋も残しておく。
このバランスが一番大事かもしれません。
うちは建築会社の営業さんと何度も相談しながら、回遊動線を取り入れる場所と外す場所をじっくり決めました。
もし今、家づくりの途中で迷っている方がいたら、一度プロに相談してみるのもおすすめです。
私はこの相談でだいぶ視野が広がりました。
回遊動線=正解、ではなく、あなたの暮らしに合っているかどうか。
ぜひこの記事が、その判断のヒントになれば嬉しいです。